統括:望月 直樹
生体の機能イメージング解析による脈管構造・機能破綻の解明から神経変性疾患研究を推進
血管性認知症および混合型認知症における脳-臓器連関の研究
血管性認知症は頻度が高いのみならず、高血圧などの生活習慣病を大きなリスク因子として持っており、全身環境の影響を強く受けやすい特徴があります。
課題3では、脳血管性認知症のモデルマウスや細胞レベルで、様々な生命現象を可視化する生体イメージングと分子細胞生物学的解析を組み合わせて、
発症前から発症に至るまでの神経と血管・リンパ管系(脈管系)の構造・機能の変化や脳からの排出経路に着目した臓器間ネットワークの変化を調べることで、
これらが破綻するメカニズムの解明を行っていきます。そしてヒトでの研究との連携によって、
特に脈管系に着目した臓器間ネットワークの解明とリスク予見・予防法の開発を行います。
従来の研究では、中枢神経は全身の免疫系の影響から離れている「免疫学的特権部位」と考えられていました。
しかし近年では、免疫系は全身循環を介して各臓器と中枢神経を繋げる最も重要な因子の一つと考えられています。
課題4ではこうした免疫系に着目して、血管性認知症およびアルツハイマー病モデルマウス、そしてヒト集団から得られたデータを統合し、
臓器間ネットワークの破綻について研究を進めていき、全身の環境の変化と認知症発症との関連を解明し、予測・予防技術の開発を行います。
生体の機能イメージング解析による脈管構造・機能破綻の解明から神経変性疾患研究を推進
脈管の単一細胞レベルでの3次元イメージング・オミクス解析から神経変性疾患研究を推進
神経グリア血管単位‐リンパ管系と脳内外細胞種の変化の解明から神経変性疾患研究を推進
神経細胞死の可逆的過程から不可逆的過程への移行機構の解明から神経変性疾患研究を推進
超早期認知症病態における免疫およびシナプス機能変容の解明から神経変性疾患研究を推進